レビュー祭

兄と妹の図って好きよ。 / 01:FT / d:ライト

ダナという神 / 01:FT / d:ライト
性別注意事項なし / 表現注意事項なし / （本編年齢・性別注意事項なし） / （本編残虐表現あり）
読者的キーワード：兄妹

「死に神」と「死の神」は違う。
最初の一文にとても惹かれてしまいました。
こういうリズムのある言葉には弱いんですよね、私。
お話のほうにはあんまり生かされてる感じはしなかったけど、それも忘れるいろんな素敵な要素があって気にもならなかったかな。

家族の団欒というのが描かれてるのに、ちょっとほんわかしてしまった。
ファンタジーの世界でなくても、こういう会話はこちらの世界でも繰り広げられてるんだろうなぁ･･････なんて思って。
とくに父と母。いじめられてる娘をものすごい心配しながらも、娘の思いを汲み取るとそんなに大げさに騒げない。
「王都に行かない？」なんて、ちょっと気分転換でもしましょと言う母の心遣いに、ちょっとしたデジャブを覚えてしまう。うちもそんなことがあったなぁ･･････誘われたのは京都だったけど･･････。

この母、かわいいんですね。あんまりセリフはないんですけど、その一言一言にかわいらしさがにじみでてるんですよ。いいお母さんだなぁ･･････。

兄・オルセイと同居人のクリフ。この二人もなんかいい感じ。
兄を心配してさりげなく守る図ってのは、私的にはかなり好きなシチュエーションで。ラウリーがいじめられたときの、あの兄の最後のセリフにちょっとドキドキ。

この事件の後、ラウリーがどんな風に成長したのか、気になりますね。
気が強くて、母と父に心配かけたくないっていう優しさもあって、そして、ちょっとクリフをどきっとさせるような無邪気なかわいらしさがあって（笑）。
どんな女性になったんだろうなぁ。きっと芯の強い、美しい女性になったに違いない。