Deep Desire

【第11章】途切れた糸の先

<Vol.1 惑乱>

 建物の影から出ようとしたテスィカは慌ててバックステップを踏む。
 危うく、立ち止まったハルカの背にぶつかるところだった。
 一体どうしたのだろうか? 訝りながら彼女は再び背を壁に預け、腰に佩いた剣に手を伸ばしながら声を潜めた。
「見張りの兵が?」
「いいえ……いいえ……」
 同じように、状況を弁《わきま》えた声音がテスィカに返された。
 だが、ハルカはただ「いいえ」と繰り返しただけで何があったのかを明確に伝えてはこない。
 予期せぬことが起こったのだ、とテスィカは知覚した。兵を見つけただけでハルカがかくも不明瞭な話し方をするわけがない。こんな夜更けに人目を忍んで都市城《シティキャッスル》から出たのだ、テスィカでさえ見張りの兵と遭遇する危険性を頭の片隅に置いているのに、提案をしてきたハルカがその可能性を考慮していないなんてことはないだろう。
 左の肩を壁に残すように上体を傾け、息を殺し、彼女はハルカの肩越しに闇の中で目を凝らす。視線の先を彼女のそれと同じくさせれば、死んだように静かな街の中で唯一動いている影《もの》を見つけた。
(あれは……)
 寸でのところで発しかけた声を押さえつけ、テスィカは顔を上げた。硬直しているハルカは、まだ、彼に――閑散とした道をどこかに向かって歩き続けているキーファリーディングに囚われている。
 そう、あれは“真紅のキーファ”に他ならない。遠目から、しかも後ろ姿を拝したのは初めてのことではあるが、屈強な体躯に堂々とした歩き方、安易には近づきがたい気配は顔の造形よりも如実に“彼”が誰であるかを主張している。見間違えようはずもない。
(なぜ、彼が……)
 ウィングールにいるのだろうか、と不思議に思う気持ちは形になる前に崩れ去る。ギガの都市長が罪人を連れ立ってこの監獄都市を訪れた報告を、彼女はハルカの傍らで聞いていた。それを思い出したのだ。
「……どこに行くつもりだろう?」
 キーファの足取りはしっかりとしたものである。辺りを散策している雰囲気はない。目的地は既に定まっていると考えるのが妥当な様子であるが、一体どこへ向かっているというのだろう。
「どうも何かに誘わ……」
「このまま行けば“始まりの館”にたどり着きます」
 独白じみたテスィカの呟きを遮るようにしてハルカは言った。“始まりの館”とは彼女たちが目指している、ジェフェライトのいる館のことだが、彼女の言葉は自分たちの行動に関して述べたものではない。尋ねずとも主語がキーファリーディングであることは火を見るより明らかだ。
「ジェフェライトと合流するつもりだろうか? いや、そんなことはない、か」
 疑問を口にしたテスィカは、すぐに自分の愚かさを悟って否定の語をつなげた。
 都市城《シティキャッスル》の反対側にある“あの”館は出入りの者を厳しく制限している場所と聞いた。罪人を送呈してきた他都市の都市長など怪しすぎて通すわけがない。キーファが帯剣していることから、実力行使に出ることを想定できなくもないが、そんな強引な手段を講じてジェフェライトと合流する必要性がテスィカには見当もつかない。強行突破を図っては、わざわざ一芝居打ってウィングールに潜入した意味がなくなってしまうことくらい当事者なら理解しているだろう。
 テスィカがキーファの立場であれば……ジェフェライトのことは放っておく。事態が進展するまでは。
 あの『剣技』の王子が聖都への転移門《テレポートゲート》を確保した――発見しただけではなく、それを発動状態にさせた――という報《しら》せが舞い込んでくるまでは大人しくしている。もしくは、彼が動きやすいように自分が周囲の耳目を集めるような行動を取る、か。
(キーファは時間を稼ごうとしている?)
 ……いいや、それはありえない。なぜならば、キーファがジェフェライトの目的遂行のために事を起こすのだとしたら、“始まりの館”とは反対の方向へ足を向けねばならないからだ。目を背かせたい対象の近辺で騒ぎを起こすなんてどう考えても逆効果でしかない。
「“始まりの館”に何か別の用事でもあるんだろうか?」
 テスィカの純粋な独白は消え入りそうなほどに小さな音量であったが、そばにいたハルカには聞こえたのだろう。
 呻くような、搾り出すような掠れた声でハルカはテスィカの言葉をなぞった。
「別の……用事……」
「ハルカ、さん?」
 気のせいだろうか、テスィカの目に映るハルカは見る見る青ざめていく。今にも倒れそうなほどに。
「そんな……まさか……気づいて……」
 譫言《うわごと》のように彼女は呟きをこぼし、意識をここではないどこかへ運んでしまっている。自分が呼ばれたことに気づいてすらいない、そんな目をしていた。
「ハルカさん?」
 何か知っている。
 テスィカは察した。この人は、キーファリーディングが“始まりの館”へ行こうとしている理由に心当たりがあるのだ、と。
 だが、突如ハルカを襲った異変は「そんなことは瑣末的なことだ」と言わんばかりに壮絶なものであった。テスィカは、キーファのことをひとまず置いておき、豹変したハルカを気遣う。
「ハルカさん」
 赤い瞳を目いっぱい見開き、震えるように唇を動かす少女は幾度名を呼んでも答えない。テスィカのことなど眼中にない全身で表すことをやめようとしなかった。
「ハルカさん……ハルカさん……」
 呼ぶ声が次第に連なっていく。
 連呼、といえるほど「ハルカ」という名前を口にしたが、少女の耳には一向に届いていないのか。彼女は焦点の合わない瞳で宙を見つめて呟き続けている。
「……ありえない……でも、彼は……私は……知っているなら……役に立たないと……最後の……暗黒都市……」
 次第にテスィカの中で恐怖が生まれていく。
 同じ場所に立っているというのに見えているものが違う、それがハルカという存在の喪失を予兆しているように感じられたのだ。
 喪失。失う、亡くなる、いなくなる、残される……。
 テスィカは一喝するように声を上げ、咄嗟《とっさ》に悪夢にうなされているかのような少女の腕を掴んで揺すった。
「ハルカさん!」
 途端、ハルカの瞳が我を取り戻す。
 そして、どこか怯えた色を残し、彼女を凝視してきた。
 ――泣くのではないか。
 どうしてそんなことを思ったのか、テスィカにはわからなかった。ただ……大人びている少女に、4年前に亡くした妹姫の面影を感じ取ってしまったのだ。似ているところなど一片もないというのに、泣くのを我慢してこっちを見ていた妹姫のことを思い出してしまったのだ。
 テスィカは剣から手を離した。
 耐えきれなくなって泣き出した妹の前で幾度も感じた戸惑いが彼女の心を占める。自由になった手をどう扱えばいいのか。困惑が押し寄せてくる。
“……しばらく、このままでいてください”
 唐突に脳裏をよぎったのは茶色い髪と瞳を持った青年だった。自分に抱きつき、堪えていたものを吐き出すように泣いた『剣技』の王子の姿。
 考える間もなく、テスィカは両手を伸ばすとハルカを抱きしめた。息を飲む気配を感じ、慌てて少しだけ力を抜きかけたが、なぜかそこで「もっと強く抱きしめなければ」と語る内なる声に促されて彼女は両手に力を込める。
「……大丈夫だから」
 何が大丈夫なのかは自分でもわからない。わかっていないのに、もう1度言った。
「大丈夫だから、ハルカさん」
 時間にしてみれば1、2分のことだったのかもしれない。
 それでも、テスィカが「長かった」と感じた沈黙は、穏やかな、今まで聞いたことがないような穏やかすぎるハルカの声でやんわりと破られた。
「私は……ハルカ……?」
「そう。あなたはハルカ」
「私は……ありがとうございます、テスィカさん」
 力強さが戻った声音に誘《いざな》われて動くより早く、テスィカはそうっと肩を引き剥がされた。
 見れば、ハルカは笑んでいた。どことなくいつものよりも少しだけ寂しそうではあったが。
「ご心配をおかけしました。もう大丈夫です」
 だから何も聞かないで、と言葉にされなかった部分をテスィカは聡く感じ取る。釈然とはしないが、聞かないでくれと懇願されているのを無視する気はおきない。
 誰だって、他者に打ち明けられない感情や過去があるはずだ。……自分がそうであるように。
「……先を急ごう」
 何も見なかったことにし、テスィカは前方へ目をやった。
 広がる闇はキーファリーディングの背ばかりかすべての風景を飲み込んでいる。何が待ち構えているのか窺い知れないが……とにもかくにも先に進まねばならぬことを彼女は熟知していた。



「やめろ、ジェフェライト」
 柄を握る方の腕を掴まれたジェフェライトは驚愕を隠しもせずに声の主を見やる。いつ隣に進み出てきたのだろうか? そこには『魔道』の王子が佇んでいるではないか。
 呆気に取られる彼を尻目に、青年はかろうじて耳に届く程度の声量で行動の抑止を促してきた。
「ここで抜剣してもこちらにとっては不利なだけだ」
 ……一瞬、ジェフェライトの脳裏に疑惑の念が走った。ルキスがこうやって現れることをラグレクトは予見していたのではないか、と。
 根拠などはどこにもない。ただ、ジェフェライトの目に映る黒髪茶瞳の青年はそんな馬鹿げた妄想を抱かせるに十分なほど落ち着き払っていたのだ。
 もしジェフェライトが冷静に状況を解せたならば、ラグレクトの忠言に疑念を挟みはしなかっただろう。いや、それどころか、ラグレクトに声をかけられる前に彼自身が同様の判断を下していたに違いない。――ここは見張りがいた先ほどまでの廊下とは違い、人が2人、やっと肩を並べて歩くほどの幅しかない。足場が限られてくる以上、攻め入る角度も多くを望むことはできないだろう……剣を抜いて戦意を示すまではいいが、その後の展開を自分たちに有利な方向へ持っていくのはいかようにも難しい場所である。
 ジェフェライトにしてみれば、自分が浮き足立ってしまったのは未熟さに因《》るところが大きいことで納得が行くが、何の前触れもなく背後を取られたにも関わらず、平然としているばかりか場の特性にまで目を走らせたラグレクトはどうにも“引っかかる”。戦闘経験の豊富さ、では片付けられない。
(……まさか、ラグレクトはルキスがウィングールにいることを知っていたのでは?)
 馬鹿な、と彼はありもしない可能性を浮かべた己を責めるように否定した。疑心から発したとはいえ、この論理は飛躍しすぎだ。
(ラグレクトがそれらしい情報を掴んでいたなら、さっき、真っ先にそのことを言ってきたはずだ)
 ジェフェライトは、ほんの少し前、再会したときのことを思い浮かべた。一戦交えようとしていた彼の前に現れた『魔道』の青年は、気になる部屋があるから自分についてくるよう言ったものの、ルキスに関しては一言も触れずにいた。ジェフェライトがウィングールにやって来た主目的は聖都への侵入であるが、それはルキスから『剣技』の剣を取り戻すという最終目的のためのものだとラグレクトは知っている。この地下都市に金の将軍がいることを知っていたなら、彼がそれをジェフェライトに告げないなんてことがあるだろうか?
(どうかしている)
 茶色い頭を軽く振り、彼は混乱気味の自分に「とりあえず落ち着け」と命を下した。
 臨戦状態で味方まで疑うのは愚の骨頂だ、とばかりに。
 そんなジェフェライトの内心など知る由もない『魔道』の王子はというと、睨むように前方を見据えていた。やはり来たか、と心中で呟いて。――そう、ジェフェライトの想像したとおり、ラグレクトはルキスの出現を想定していたのである。
 理由は彼らの背後にある部屋の古びた扉。ラグレクトが自族の宙城でも滅多にお目にかからなかった特殊な魔道で封じられていた扉が理由なのだ。
 そこに描かれた紋は魔道の知識がない者でも解除が困難なものであると感覚的に察知できるような複雑な形をしていた。
 一般的に魔道の封印を解くには2種類の方法があるとされている。1つは鍵石《けんせき》と呼ばれる魔道を込めた石をかざすことなのだが、これはその辺に転がっているようなものではない。世にも稀な鍵石《けんせき》は気紛れ程度の割合で大都市にて出回るが、魔道に関する代物なので大抵が都市長に押さえられる。もしくは、競市場《オークション》を経由して蒐集家《コレクター》たちの立派なケースの中へ。――どちらにしても、厳重に保管され、利用されることなど滅多にないに違いない。
 もう1つの方法は、『魔道』の民によって解呪の魔道を発動させてもらう方法である。宙城から出てこぬ『魔道』の民に頼るのは難しそうに思えるが、3族と接触しやすい大都市の都市長たちにしてみれば、大きさや硬度、内包している魔力によって解除できる魔道に限りのある鍵石《けんせき》を利用するよりもこちらの方が正確な方法とされている。表立ってはあまり知られてはいないことだが、神殿都市フライの都市長にして最高神官であるアーティクル・レラなどは、魔道で封じられた扉と相対する際、鍵石《けんせき》を使うよりも『魔道』族長のヴァルバラントに協力を仰ぐ回数の方が圧倒的に多い。
 これら2つが魔道の封印を無に帰す方法だ。
 しかし、ラグレクトたちの背後にある扉の印《いん》は“変り種”であった。鍵石《けんせき》は効かず、並みの『魔道』では太刀打ちできない紋章《も の》――それは『魔道』を率いる者とその後継者たる王子にしか語り継がれぬ“最上級”の封印紋だったのだ。
(……ルキス、お前の目的は端《はな》からこの部屋の中だった。そうだろう?)
 瞳に力を込めて、無言のうちにラグレクトは問う。金の美貌の将軍へ。
 思うままに魔道を振るえぬこの都市の中で、自分を引き寄せる光を手繰り、そうして転移してきた先がこの部屋の前だった。瞬間、ラグレクトは悟ったのだ。
 ルキスはこれを狙っていたために自分を見逃したのだ、と。
 ラグレクトをここに導くために、この扉の魔道を解除させるために、あのときルキスは自分を見逃したのだ、と――。
「……ラグレクト・ゼクティ。それから、ジェフェライト・ジャスティ」
 彼の憶測を肯定するように、ルキスは目を細めるようにして柔らかく笑うと2人の第1王子へ穏やかにこう言ってきた。
「中に入るつもりがないならそこを退きたまえ。私はその扉の向こうに用事がある。ここで君たちと事と構えるつもりはないが、邪魔をするならそれなりの対応をさせてもらおう」
「……この中に何があるのか、お前は知っているのか? ――ルキス」
 ジェフェライトを押し退けるようにして前に出たラグレクトは、自分たちが背にした、ルキスが関心を示している部屋に的を絞って質問を返した。実際には聞きたいことなど山ほどあるが、どんな内容であっても尋ねれば親切に回答を提示してくれるような相手ではないとわかっているので無駄な労力は割かないことにする。
「そのような問いかけを為すということは、ラグレクト・ゼクティよ、お前は封印を解いただけで中を覗いてはいないということか?」
「お楽しみは後に取っておく性分なもんでね」
「ならば、私になど聞かずにその目で確かめるのが良かろう。それに……その方が事実を事実として認識できるに違いない」
 ルキスの持って回った言い方にラグレクトは眉をひそめる。
「……事実を事実として?」
 自然、引っかかった一言が口を突いて出た。
 同時に、いつかどこかで聞いた台詞だと眠っている記憶たちがざわめきを漏らし出す。苛立たしげに舌打ちし、一拍の後にラグレクトは口を開く。
「どういうことだ? この中に何があるんだ、ルキス」
 思いがけず早口になり、他でもない自分の言葉だというのに彼はわずかに瞠目する。
 これではまるで、焦っているのをひた隠しにしようとしているような……。
 ――焦り? いいや、違う。
 ラグレクトはさらに目を見開く。
 気づいてしまった、自分の中にあるものに。
 じわりじわりと心を占めていく、焦燥感に酷似した不安というものに。
「ラグレクト?」
 聞く一方だった『剣技』の青年が彼の変化を察した。けれども、ラグレクトは自分の感情と、その感情を抱くに至った不確定要素の多い「仮定の話」をすることができずに押し黙る。そうして、遠い昔、温かみのある声が柔らかく紡いだ言葉を思い起こし、信じられない思いのまま立ち尽くした。
“その本に書いてあることはおとぎ話ではないよ、ラグレクト。全部、本当の話だ。ただ、『魔道』の誰に話しても取り合ってくれないだろうね。黒い髪と茶色い瞳を持った者が頑固じゃなかった例《ためし》なんてない。事実を事実として認めてもらうには、実際にそれそのものを目の前に出さないと”
 まさか……あれは想像上の話だ。現実の話じゃない。
 自身を説くためだけの言は無意識に唇が奏であげていたらしい。ジェフェライトの行動を止めた腕を逆に掴み返され、我に返ったそのタイミングで自分と同じ色をした他族の青年が「それはどういう意味ですか?」と真摯に聞き返す表情を彼は間近で見つめた。
(どういう意味ですか、だって?)
 質問を反芻させて、ラグレクトの狼狽は逡巡へと様変わりした。
 ――伝えていいのだろうか? あの話を。
 あんな確信のない、本の中でしか聞いたことも見たこともないようなことを。
“だから、信じるも信じないもお前自身の問題だよ、ラグレクト。でも、覚えておいた方がいい。『魔道』が知っている世界は、この小さな小さなお城の世界なんだということをね……”
「『魔道』の王子は臆したのだよ、ジェフェライト・ジャスティ」
 沈黙した彼に代わって答えたのはルキスだった。
 金の将軍は微笑んでいたが、静謐《せいひつ》な空気を揺らす彼の言の葉は愉悦よりも悲哀の色を持ち、今にも薄暗闇に沈んでいきそうなほど弱々しい。何が彼をそのようにさせているのかわからぬジェフェライトが言葉が詰まっているその横で、ラグレクトは、三度《みたび》尋ねる。部屋の中のことを。
 ただし、言い方を変えて。
「ルキス……この中にいるのは誰だ?」
 金の美貌の主は、しばしば見せる人を食ったような笑みさえ浮かべず唇を真一文字に結んだ。そうして、破竹の勢いで帝国を支配し、何者をも恐れぬと言動で示し続けている人物とは別人のように穏やかな空気をまとい、考え込んだ素振りを見せる。
 先を急かすことのできぬ雰囲気に、ラグレクトばかりか、話の航路の予測をつけられぬジェフェライトも奇怪な“間”を受け入れる。
 やがてルキスが漏らした一言は不可解な音として彼らの心に残った。
「茶色い瞳で確かめるがいい、『魔道』と『剣技』の王子よ。中にいるのは……スペアだ」
 それは人の名前ではなく「人形」を表す太古の言葉である。2人の王子は知らなかったが。


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