さ行の作品 [ 2 ] [ 1 ]   ※1ページ5作品ずつ

<September 9> (suzu3ne著) 作品直リンク HOME

ジャンル:現代(?)
長さ:短編/読みきり
紹介文:
 <September 9>……「セプテンバー・ナイン」。それは毎年、真冬に落ちてくる隕石のこと。「俺」は、秘書の節子から、今年の<September 9>が近くに落ちる予定であることを聞く。――不思議な隕石を介して、思案する主人公、彼の傍で微笑んでいる秘書の切子。主人公が“あること”に気づいた、そのとき……。
 適度な長さとテンポ、そして構成で「読ませる」作品。優しい雰囲気で最後まで読みたい方へ。

冒頭文章抜粋:

 <September 9>(セプテンバー・ナイン)というのは、毎年冬の最中に落ちてくる隕石の事だ。大抵、十二月の大祭前後に落ちてくる。
 ただし、この隕石の出現はきわめて特殊で、夜空が数分間、完全に真っ黒になってしまうのだ。物理学者や天文学者の研究分野だからよくわからないが、空間が歪んで星の光が曲げられてしまうんだとか。<クローニング・ゲート>と名づけられたこの空間から、我々が<September 9>と呼ぶ岩が落ちてくる。

2004.05.30 現在
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疾風のムゲン (萩尾さくみ著) 作品直リンク HOME

ジャンル:異世界ファンタジー
長さ:長編/連載中
紹介文:
 とがった耳と持ち、人には不可能な身のこなしをすると言われる「ハヤテ」。それは人々にとって、不吉な存在であるが、少女リュカだけはそう思っていなかった。だから彼女は、その日も高見台へと行き、そこにいると噂されるハヤテを呼んでみるのだが……。リュカに起こる事件、人ではない「ハヤテ」という存在を巡る人々の心の動き、彼女達に迫る帝国の手――読みやすい文章でゲームのようにテンポよく進む物語。

冒頭文章抜粋:

 町外れにある古い高見台には、「ハヤテ」が住んでいる。
 リュカは幼い頃から、そういう噂を聞いていた。
 実際、高見台の上で人影を見たことがあるし、今はもう使われていないあの高見台を誰かが住処としているのは、間違いないのだろうと思う。
 けれど、その高見台の住人が本当にハヤテであるのかどうか。それをしっかりと確認した者は誰もいない。

2002.02.20 現在
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蛇布伝 (桜川夏著) 作品直リンク HOME

ジャンル:ファンタジー
長さ:短編/読みきり
紹介文:
 塊布は砂塵の中をただただ前へと進んでいた。春丘――前の巴王暗殺の疑いをかけられた、かつての太子、いまは流浪の身となり逃亡しつづける男に彼は会わねばならぬのだ。大した理由などない。ただ、大金が欲しいのだ……。
 古典的中華風ファンタジー。中盤の盛り上がりに比べラストがお約束な感はあるが、作品全体に広がる雰囲気が堅くなく、中華風FTが苦手な方にもオススメな作品。
冒頭文章抜粋:

 沙煙が上がった。後ろをふり返ったが、見えるのは白色の大地と黄色く霞んだ天だった。風が背を叩きつけ、轟々と耳を騒がせ続け、行先を見失うのではないかと己の心中を、何度も疑念が圧そうとする。
 それでも塊布は進まなければならなかった。西域の果てしない旅は人界を越境するのではないかと思わせるほど過酷な道でも、逢わなければならない男がいた。

2002.02.20 現在
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終焉の歌 (テラ著) 作品直リンク HOME

ジャンル:ファンタジー
長さ:短編/完結(シリーズ1作目)
紹介文:
 「終わりなき者」である男、「夢幻の鬼」の後継者である少女の物語。
 永遠の流れの中で不老不死の男が求めるものは……? 他を魅惑す瞳を持ちながら大切な人の心をつかみたいと願う少女の想いは……? ――絡み合う2人の心の匙加減が微妙で、胸を躍らせ読んでしまう。短編(連作短編)なので、長すぎず、短すぎず、程よいボリュームの作品ともいえる。

冒頭文章抜粋:

 どこから、始まったのか。
 どこへ、行くのか。終わるのか。
 それさえもわからずに、私は永遠に回りつづける。
 全てに与えられているはずのものに、私は永遠に焦がれ続ける。
 誰か、私に……。
 私に終焉の歌を歌ってくれ。

2001.08.25 現在
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Soul Reign (ひかり著) 作品直リンク HOME

ジャンル:異世界ファンタジー
長さ:長編  掲載形式:完結(シリーズ外伝)
紹介文:
 赤みがかかった栗色の髪の下で、“彼女”は見たことのない、経験したことのない「希望」のために1人の少女の魂を手に入れる。神の遺産、プロパディ・ソウルレインによって。
 死者に連なる少女の再生を“彼女”が果たしたそのとき、物語は始まった……。
 テンポよく読める異世界FT。同一の世界観を使った作品の一部だが、他の作品を知らずとも読め、また、他の作品を知っていればテーマ性の違いに面白みを感じる“お得な”小説。物語の結末が予想しづらい作品だが、最終的にはきっちりとした読後感を与えてくれる。
冒頭文抜粋:

 黒・暗・負・闇。
 おおよそ、そんなもので形成された世界があったとすれば、それはいかなる場所であろうか。
 悪・邪・呪・怨・欲・憎。
 それも、あながち間違いとは言い切れない。
 だが、この世界『ディストリア』にはそういった者達ばかりではない。外の世界に蔓延る、いかなる種族とも異なった、閉ざされし世界で根付いた種族。生まれながらに、罪人の十字架を課せられたもの達の住まう場所。
 紡がれるは、プロパティ・ソウルレインを持つ少女の物語――――

2001.08.25 現在
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